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大きな社会的役割を担う病院施設の耐震化が難しい3つの理由

地域社会に大きく貢献している病院や医療施設。今後、いっそう急速に進む社会の高齢化に伴う医療・介護関連環境の対応や変化も予測され、その役割はこれまで以上に高まることは疑う余地がありません。
医療環境の充実が地域人口の増減をも大きく左右するとも言われ、地域包括ケアシステムや在宅医療連携ネットワークなど、新たな地域社会を支える方策が推進されていく中、その実務の中核にはやはり公の医療機関があり、将来に備えて様々な努力が払われています。
一方で、病院・医療施設が使用している建物の耐震化が深刻な難題となっていることも懸念されています。
期待されているのは災害時の安心
災害時には避難弱者となってしまう可能性の大きい入院・通院患者といった利用者にとって不安なだけでなく、建物の損壊等は被害を甚大にしてしまう恐れがあるため、病院職員の安全施設の稼働も確保し、地域防災拠点として、被災時においてもその機能を維持して欲しいという安心への期待は大きくなっています。特に医療機関であればなおのことそうではないでしょうか。
これまで耐震化についてご相談を頂いている医療関係施設の皆様が、その社会的責任を感じ真摯に取り組まれています。
しかしながら病院建物等の耐震化は他の建物と比較して決して容易なものとは言えない事情があります。
病院建物の耐震化が難しい3つの理由
長く使われている病院建物の場合、これまでの経年の間に利用者の増加や機能の向上により、増改築を繰り返しながら現在に至り、その改修経過の反映された資料等が十分に残されていないなど、竣工時のものも含め耐震補強に必要な基本的資料が不足してしまうケースが非常に多く見受けられます。
また、医療行為は日々多忙な状況で施されており、その対応を耐震補強工事のために一定期間停止することや病院稼働を休止することは、多くの利用患者に対しても病院の運営においても、非現実的であることも大きな要因となっています。
さらには、仮に一定期間休止した場合して耐震補強を実施したとしても、これまでと同様の機能性を維持して病院運営を進められるとは限らないということも。例えば、これまでの在来工法と言われるような耐震補強により、壁を増やしたり厚くしたり、ブレースと呼ばれる鋼製のフレームを開口部のあちこちに設置してしまうなら、建物動線の変更を強いられ、使い勝手を大きく損なってしまったり、快適性や見た目の印象を悪くしたりしてしまうことになります。結果、機能性はもちろん、収益性への大きなリスクを抱えることにもつながってしまいます。
こうした懸念事項から、耐震補強はすでに検討段階で具現性のない方策とあきらめてしまっているケースも決して少なくありません。
諦める必要はありません
しかしながら、中にはこうした問題をクリアして耐震補強を実施している例もあります。例えばJSPAC(ジャスパック)耐震工法は、外観や機能性に対する影響が極力少なく、また工期も比較的短くできることもあり、病院施設のような建物でも耐震補強に取り組みやすいという実績が注目されています。
様々な要望に対して具現性のある適切な耐震補強プランをソリューションとして提案できることはとても重要で、病院としての機能性を高めるリノベーションを取り入れながら耐震補強を施すというような、ポジティブ・コンサルティングによる実施工例を参考にすると良いでしょう。
あきらめずに、「まだ選択肢はある!」とお考えの方は、是非ともレトロフィットジャパン協会にお気軽にご相談ください。

H.F

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