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TVドラマ『下町ロケット』に日本の大企業vs中小企業を見る
テレビでドラマ放映されている、池井戸潤原作の下町ロケット(TBS日曜劇場)が高視聴率で好評だそうです。
ご多分に漏れず、私も毎週楽しみに観ている視聴者のひとり。
物語は、中小企業である佃製作所において、社長をはじめ社員たちが決してあきらめない夢とプライドを持ち続け、努力と研鑽を重ねながら高度な技術を極め、難問を解決し、世の中にその存在意義を築いていくというものです。
ドラマは見る人の視点によって解釈や楽しみ方が違ってくると思いますが、日本人の気質、情緒感や文化、また、昨今の日本のものづくりを見直そうという社会背景の中で、いろいろと考えさせられるタイムリーな内容と言えるかも知れません。
国内の法人事業所の99%以上は中小企業と言われています。それに対し、大企業についてはその事業規模から、就労者数で言うとおよそ3人に1人が大企業に勤務しているそうです。大企業は多くの技術やノウハウを有し、また展開力に長けた事業推進能力を有しています。また、中小企業では、より専門性の高い部分での蓄積を重ねた独自の技術や柔軟なアイデアを保有していることも多々あります。
どちらも産業構造の中で重要な役割を果たしていることは言うまでもありません。本来はこれらが互いに融合することにより広く社会に活かされていければ良いのですが、ドラマのよう必ずしもスムーズにいかないことも現実にはあることと思います。
長きに亘り築かれてきた商習慣等により、元請と下請けや孫請けといった多重構造が主従関係のように根付いてしまっているということもあるのかも知れません。これらの行き過ぎた部分の歪みがまた昨今の様々な問題の根底にあるようにも思います。
ドラマではいくつもの苦難を乗り超えて問題を解決し、また駆逐していく様子が描かれています。現実社会でも物語に勝るとも劣らないストーリーが日々展開されている事でしょう。行政はその活力がより反映されるような施策や構造の整備等による柔軟性を持った環境作りを、大企業はその持てる大きな市場展開力で様々な分野での活性化を、そして中小企業は高い専門性を活かした貢献をといった役割を一層果たし、そして、それぞれの弱点を補完し、高め合えるような社会の仕組みが充実していく事を願うばかりです。
頑張れ佃製作所! 頑張れ日本‼ と、そんなことを思いながら次週のドラマの展開を楽しみにしている私なのであります。
すがはら
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