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私たちの住む日本は、言わずと知れた地震国。これまでに幾度も大きな震災を経験しています。

4つの大陸プレートが接し、常にせめぎ合っているという特殊な国土。また、無数に存在する活断層。地震を引き起こす要因が多く顕在しているのです。

今後、首都圏直下地震や東南海トラフ地震といった大規模で強い地震が非常に高い確率で、いつ起こってもおかしくないと言われています。

日本に生活している以上、自然の驚異である地震を免れることはできません…。

 

減災の努力を!

しかし、これまでの教訓をもとに、被災者の数や被災規模を極力小さく抑える「減災」への努力は可能であり、この努力を怠ってはなりません。

そもそも、地震災害が起き、建物の損壊や損傷によって発生した事故に対して、建物の所有者にはどんな責任が問われるのでしょうか?

平成7年に起きた阪神・淡路大震災では、賃貸マンションの所有者やホテルの所有者が、地震により倒壊した建物によって亡くなった居住者・宿泊者に対する損害賠償を命じられるという判決がありました。

損壊の状況から建物の瑕疵(かし)が認められ、建物の所有者が利用者の安全を確保する責任を果たさなかった、というものです。

 

法改正の結果

阪神・淡路大震災による建物の倒壊や崩壊により、多くの犠牲者が出たことを教訓に、震災後まもなく耐震改修促進法が制定されました。

その後、平成25年5月22日の改正を経て現在に至りますが、同法では、すべての建物に耐震化への努力義務が課せられています。

民法717条で規定されている工作物責任では、無過失であってもその所有者はあらゆる損害賠償責任が生じるとされています。

建物の耐震性が、旧耐震基準であることが建築年月等から明確であった場合、必要な措置を講じなかった、地震による倒壊や崩壊が予見できたとされれば、大きな賠償リスクになると考えておかなければならないのかもしれません…。

 

Photo by Masahiko OHKUBO

 

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すがはら

すがはら

埼玉県に生まれ在住。建設業に20年以上に亘り従事。都市土木・インフラ整備、再開発事業等に携わる。特に近年は時代要請でもある社会基盤の維持、保全事業に思いを寄せ傾注、現在に至る。全国各地を奔走し、生の声が反映される保全事業に日々取り組んでいる。

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