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私の責任で継承前にできることはしておきたいんだ…。

ある製造業の社長はそう述べました。

築40年を超えるその鉄骨造の工場は、現在の耐震基準からすれば、かなり耐震性が劣ると推察される建物。

厳しい経営が続いてはいたものの、今では利益が出せていると語る社長は次のように続けます。

社員がみんな頑張ってくれているし、息子も会社を引き継ぐために毎日仕事に励んでいる。今後、しておかなければいけないことはたくさんあるが、みんなが安心して安全に仕事ができる社屋にしておきたい。中でもそれは優先課題と感じている…。

一度には出来なくとも、毎年の決算状況を睨みつつ、耐震化予算を捻出して安全な建物に改善していきたい、と強調する社長。

耐震化に関する多くの相談がありますが、このように「一度には耐震補強を完了できない」というケースは少なくありません。

経営バランスを著しく崩すことなく、地震災害に対策して社員の生命・安全を守る…。会社の事業継続の重要な要素ともなりうるため、耐震対策はなるべく早期に完了したい、という強い願い。

建物の数だけある多種多様な要望や条件を考慮し、実現可能な耐震化施策を提案することこそ、「レトロフィット」を検討するうえで重要であるということですね。

 

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すがはら

埼玉県に生まれ在住。建設業に20年以上に亘り従事。都市土木・インフラ整備、再開発事業等に携わる。特に近年は時代要請でもある社会基盤の維持、保全事業に思いを寄せ傾注、現在に至る。全国各地を奔走し、生の声が反映される保全事業に日々取り組んでいる。

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